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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第3章 一章


医務室の前まで案内すると、すぐに少年が扉を開ける。

「大将、頼まれてたモン。取って来たぞ。」

「おかえりー、戻ってきたよ。」
腰まであるオレンジ色の髪の少女が挨拶する。そのまま布団で寝ていた人に声をかける。
「ありがとう・・・と、随分、大所帯ね?」
額に包帯が巻かれた若干顔色が悪い女が起き上がりこちらを見て少し驚いていた。

「まぁあんな怪我見たら心配にもなるって、大体、道案内必要だろ、ウチ広いんだしさ」
「まぁ、そうか。」「なんか良いもん見れた。ソレ似合ってるね。」「でしょー。ありがとっ!」
乱藤四郎の今の服装は薄紅色の総レースの長袖ワンピースだ。一応言うが刀剣男士の為体は男である。
迎えに来てもらう際、人前に出れるよう着替えも頼んだはずなのだが、何故か自分の着替え用の服を着た。ちなみに神菜はその乱用に薬研が持ってきてくれたTシャツを着てる。

「さて、帰るか。」「起き上がって大丈夫か?」「ん?ちょい貧血気味よ?」
ちょっとフラフラするがまぁ、平気だろう。と思い歩き出すもフラつく、すぐに乱が支えるが、

「ちと、動くの危険だな。」「オイオイ大丈夫か?先生達に頼んで車乗せてもらえ。」「というか、鞄どうするんだ?」「いくらなんでも置いとくのマズイんじゃない」「財布の中から現金持ち出されない?」「あぁ、それは大丈夫。多分もうすぐ来るから」

「すまない。遅くなった。・・・・ん?どうした?顔色が悪いが、」「いや、何というかその格好。」


医務室の扉が開き、紳士服に身を包み、肩には碧みを帯びた羽の肩掛けを羽織った白い髪の男が入ってきた。

「?可笑しいか?」「いや、可笑しいか可笑しくないかと言われたら、可笑しいような、嫌、大変おニアイデス。」
モノクルをかけた礼儀正しい執事の様な雰囲気の男が派手な羽毛の肩掛け羽織ってるんだ何処のホストかヤクザかと言いたくなるが貧血でどうでも良くなった。

「ふむ、そうか。して、顔色が悪い様だな。失礼。」

そう言ってから、鞄を肩口に担ぐと神菜を抱き上げた。一同、一瞬の出来事に硬直。

「では、これより帰還しよう。失礼する」


そのまま帰ろうと扉に向かい閉じる前に

「待った、ごめん。揺れて、気持ち悪い。降ろして、車呼んで。無理、ヤバイ吐く」

我に返り車を手配してもらう。

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