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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第3章 一章


日曜日。世間一般では休日。普段ならば昼頃まで寝ている明紀 なのだが今日は珍しく目が覚めた。時刻は6時。平日に起きる時間よりも早い。
こんな時間に起きるのは稀有だ。普段自分より早く起きる家主達に自慢してやろうといそいそと食事を囲む居間へと足を進める。

「あ、おはよう」そうだった。家主は自分より早起きだった。あ、ご飯できてる。

「おはよぅ。っと、今日はやけにめかしこんでるなぁ」

この家の主であり、自分と同い年でクラスメイトである神菜は服装こそ普段と変わらない制服姿。今日も十傑評議会の手伝いがあるからだ。因みに自分も制服。
休日なのに制服着て早起きしてる自分を見せて驚かせるつもりでいたのだ!どうだ、しょうもないだろう!!

話は戻して、そんな普段と変わらない制服姿ではあるが髪を留めている普段は飾り気のないゴムや組紐、リボンと言ったシンプルなものなのだが、先端が色のついた白い羽と艶やかな紅色の牡丹の花の飾りが髪に差し込まれていた。

「似合う?」「うーん・・・うん。似合う。っで、デート?」
「うん、明紀ちゃんと」「そっかー」
アキちゃんとかぁ・・・って!

「誘った覚えも誘われる予定もないんですけど!?それと、出来れば制服デートはご遠慮願います。その髪飾りは及第点だ」
「冗談だよ。ありがとう、珍しいね?お休みなのに、今日もバイトだっけ?」「いんや、今日はバイトも休み。」
「学校も休みなのに制服まで着て早起きしてるからデートに誘われにきたのかと」
あっ!?しまった。つい・・・、
「んじゃデートする?制服で申し訳ないけど」
「残念、今日は先客がいます。ごちそうさま。制服着てきたんだし、暇なら手伝いに行ってあげれば」

あー、そういえば先客がいるとかで今日、手伝えないんだっけ。

先客云々、制服姿とはいえめかし込んでいる姿、三年生の中でも少数しか知らない彼女の恋人を思い浮かべる。

「まっ、気が向いたらな」

ここ何日か忙しくて、時間を作れなかった事を知っているので人肌脱ぐのは友人として当然の事。基、みんなとデートの出歯亀して冷やかしてやろうと思った。


いそいそと学校へ行き評議会会議室に入り、メンバーとその相方がせっせと書類整理していたのを見て

「何でだよ!?」
と、叫ぶのは少し後の話である。




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