第3章 一章
公務を終えた後時間が空いたので十傑評議会の会議室に赴き、執務を行っていた。
みるとメンバーでない部外者がいるも全員気にした様子もない為目を瞑る事にした。聞くところによると、ここの十傑たちが手を借りてる秘書がいるらしいので彼女がその人なのだろう。
「にしても、神菜遅くないか。手に負えないのは業者に頼むって言ってたけど」
「まぁ、神菜の場合その、『出来ないこと』が少ないからな。この間。とある部室の連中が穴子入れて洗って壊した洗濯機一人で直したからな。」「ほぼ無償で一色畑の野菜用に簡易ビニールハウス作ったりしてくれましたし」
「途中で捕まってんじゃないっすか」「ふむ、時間が空いたら包丁の研ぎを見て欲しかったのだが」
・・・・・違うらしい。
「それか、妹に泣かれて今も家だったり」「それはないよ。もも。今連絡したら家は昼に出て行ったって帰ってきた。ついでにこの世の終わりとばかりに泣き崩れる妹御の写メ付きで」
「憐れだな」
女木島先輩の体に隠れてよく見えないが団子状の何かがフローリングの上にいる。
「俺が見に行こうか」「サボる気か」「叡山じゃないんだからんな事しねーよ。何ならお前が行けよ。んで帰ってくんな、ほらいけよ。すぐ行け、早く行け」「黙れチビ」
いきなり険悪ムードになる会議室。
「ただいまー」「おかえりー!神菜」「遅いぞ、何やってたんだ。って、何それ」「どうしたんスか、その怪我」
「ん?色々あったの。久我さんどうしたの?あれ、貴女はさっきの」「どうしたのは先輩の怪我の方っす」「第十席の薙切です。先輩とは知りませんでした。」
挨拶をするときゃらきゃらと笑いながら簡単に挨拶をされた。
「遅かったのは病院行っていたんですね」
「ん?自分で手当てしただけだけど、唯の火傷だし」
ただの火傷というが心なしか先程見た時より包帯の厚さが増えている気がする。
「何?家の台所またボヤ起こした?」
「いんや、爆発した。」
「「「・・・・・え?」」」
ばくはつ?
「卵が、」「待った、もうちょい詳しく話そうか、端折りすぎ」
「電子レンジで卵温めた。んで、爆発した。らしいよ」
「それで、その怪我か?」
「いんや、その後色々修理してたら、ちょっと嫌な事言われてイラっとしてテーブル思いっきり叩いた。」
「うん、最後、完璧自己責任だわ。」