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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第3章 一章


「これは、全部建て壊した方が早そうっすね」
「んじゃ、それで。」

「どういうつもりだぁ!水戸ぉ!?」
突然の暴挙に騒ぎ出す小西。
「早めの下見だよ。文句あんのか?
あるなら受けるぞ、食戟でなあ。
でも、私に勝つ自信あんのかぁ?主将さんよ」
自信たっぷりの余裕の笑みを浮かべた女の子は、ボーイッシュなショートヘアと凛々しい顔つきなのに、体系は女性から見てもプロポーションのとれた子だった。見たことない子だから一年生だろう。

ここでカッコ良く小西くんも啖呵を切って挑んでくれれば良いのだが。

「いいえ、何でもないっス。えへへへ」
まぁ、それが出来たら部員はいなくならなかったよね。

「ちっ!根性無しが」同感である。
小西くんが負け惜しみに何か言った瞬間。大きな包丁が小西くんを一刀両断した。

「小西くーん!?」「ちょっ!?水志先輩!?俺こっち!?コッチだから、お願いだからリーゼントの方に縋らないで!?!?」
「そのあだ名をもう一度言ったら解体するぞ」

「ん?あだ名??小西くん、何て言ったの?もう一回言って、?ねぇもう一回」「先輩、この状況楽しんでますよね!?」
「あ、お茶淹れましたよー。どうぞ」
「あ、すいません。」「頂きます。」「え、あ、どうも」
律儀にお辞儀して受け取る。中々良い子だ。
「先輩ー?!?その人達にお茶出さないで!?アンタどっちの味方っすか!?」

田所さんや小西くんの話によると彼女は水戸郁魅さんというらしい中等部では上位の成績で肉料理への造詣が深いらしい。

「それで、肉魅さんってあだ名何ですか?良いですね。『肉』を『魅』せる。と書くのでしょう。料理人としてぴったりのあだ名じゃないですか?」
「い、いえ、あの・・・どもっス」「あ、お茶のお代わりいかがですか」「はい、頂きます。」

「すげー、あの肉魅がたじろいでる。」「まぁ、あれだけほんわか対応されたらな」
このまま、お茶だけ呑んで帰ってくれないかと小西が願いながら見守ってる。と

「あれ?そういえば何しに来たんでしたっけ?」

「ハッ!?ゴホンっ、とにかく下見の邪魔なんで、出たってくれ。一時間半したら戻ってきて良いから。」

「あれ?」


場を壊した本人がさらに場を壊す。



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