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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第3章 一章


「そういえば、今日も第十席の方はいらしてないのね」
「ああ、えりにゃんの事?」「えりにゃん?」
「第十席って、今年、高1になった薙切家の御令嬢だっけ?」
「確か彼女は家の公務の為来れないと思うよ。まぁ、彼女の場合、仕事もキッチリやってくれてるから俺も助かるよ」

「それは一番助かる。竜胆も少しは見習って欲しい。さて、もう昼か、一度抜けるね。」

「ん?珍しいな。昼なら一緒に食べようぜ。」
「いや、一旦家に帰るわ。」「お弁当作ってきてなかったか?」

「その筈なんだけど、今メールでお弁当どこに閉まったかって聞かれた。」
ついでにないなら作るけど、とも有り難くないメールも、

「見つかっても電子レンジ使われると怖いから、一度様子見に行くわ。」
「アンタ意外と過保護だなぁ、いくら何でも三歳児なら電子レンジ使うくらいヘーキだって」
「三歳児なら、ね。」
危惧してるのは妹が使う事ではなく、齢千歳越えのジジイが使う事である。

「それに、各部活や研究会の電気設備の調子が良くないみたいだから少し調べてくる。アレだったら早めに業者に頼んでおかないと。」

「まぁ、そんなに心配なら学校まで連れてきて面倒見てりゃ良いんじゃないか?」
「託児所もないのに何処で面倒見ると?いくら何でも他人にお願い出来ないでしょ?」
「まぁ、人見知りスゴイし頼むにしても、もうちょい人馴れしてないと怖いわな」
朝起こしに行った際もずっと走り回って逃げられた。
このマンモス校でそれされたら、迷子確定だし1日で見つけられないかもしれない。

「まぁね。というわけで一旦家、帰るわ。」

「あんな堂々と学校から自主下校する人間、初めて見たわ」

「竜胆の悪い癖うつったんじゃない?」
「あー、」「・・・」「確かに」

「人をトラブルメーカーみたいにいうなよ」
心外だとばかりに怒り出す。トラブルメーカーは、

「無自覚とか」「まぁ、迷惑かけてる本人は大体気づかないよね」

呆れられたとか、いないとか。
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