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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第3章 一章


「で?結局、アキは昨日どこに泊まったんだよ。」
「ん?納屋だよ。」

本当に容赦なく納屋に泊められた。

「本当は神菜の部屋借りるつもりだったんだけど、神菜が寝かしてくれなくて」
「やめてくれません?昼なんで」

イケメン系の顔つきの女性が乙女チックに頬を赤らめて恥じらう。
「そもそもこっちのことは気にせずに夜更かしせず寝てればいいものを」
「だって、気になるじゃん。私生活覗き見たい!それに夫より先に妻が寝るなんて」

本当に2時に疲れた顔して帰ってきた。にもかかわらず明日の学校の準備や昼の支度などもこなしてから就寝に着いていたので神菜が実際寝たのは一時間程だったと思う。

その間、邪魔したり、手伝ったりで最後、納屋に押し込められた。
納屋には寝袋もあったので実に快適に過ごせた。

「誰が夫だ、というか、その下で言うと今朝はその疲れた夫が飯を作った訳だが、妻としてどうなの?」

「いやぁー居候なもんで」「はぁ・・・・。」
「作ろうとは思ったけど、へっついの使い方なんて知らないからさぁ、炊飯器壊れてたし」
炊飯器は夕食調理中に光忠が張り切ってしまい壊れてしまったらしい。

「竃なんて使ってるんですか?」
紀ノ国が驚くのも無理はない。竃は薪を使い燃やす時間がかかる上、手入れも面倒なのだ。
しかし、
「祖母はその方が使い勝手が良かったらしくて、それに頑丈だし、いざとなればガスコンロもあるから」

今回みたいに下手に機械触らせるより、多少見聞きしていたであろう器具を使わせていた方が壊されないで済むし安全だ。それに竃は丈夫だし。光忠がボヤ起こしても壊れないのは貴重である。

「なんかわかんないけど大変ッスね。」「そうなんですよー。なので今日中に終わらせないといけない書類は早く終わらせてくださいね。久我さん、あ、紀ノ国さんこの間はお着物ありがとうね。」
「いいえ、」「ん?なんの話?」「前に紀ノ国さんに相談して妹に着物を貰ったの。昨日着てたのがそれ」
「あー、あの可愛い赤地の」「お下がりなので大したものでは」
「妹も気に入ってたから、今日もアレが良いって珍しく我儘言ってくれたし」

言ったというより、目で訴えていただけのような?と、明紀は思い返した。


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