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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第3章 一章


「おかえりー。主、どうしたの?疲れた顔して」
「新学期早々に波瀾万丈だったのよ」
「へぇー」
そう言って光忠は濃いめのお番茶を出してくれた。

まだバイトまで時間があるし少し息抜きをしよう。

本当に疲れた。


「あんたって子はもぅ!あれだけ注意したのに、」「面目無い」
「でも、騒ぎなった割に裏が取れずに済むとか。ハンパねぇな」
正直な話、あまりの事に思考が停止して何も言えなかっただけだ。
『先生、この馬鹿、酒、密造してました。』
『火事の原因そのせいです。』

「感心しない!密造なんて、馬鹿な真似本当にするとは思わなかった。」「だって酒造に興味が湧いて」「そういう時は農学や醸造科学科ある所に行くの!免許取るの。ついでにこの学校、研究会あんだからそこで造らせてもらうの!何で危ない橋渡ってるわけ」

この学校敷地内ならまだ逃げ道があるのに。今回、幸いにして、怪我人もなく大ごとにならずに済んだが肝を冷やした。とりあえず先生が退出するまでは全員罵声を飲み込んだ。否、飲み込んでしまった。
「にしても家無くなっちゃった。どうしよっかなぁ。」
「自業自得。今日はもう帰っていいよ。大変だから。」
言外に『野宿しろ』というニュアンスを込めていう。
「そんなぁー。この時期に野宿はキツイよ!」『泊めろ』
「カードと財布はあるでしょ?」 『ホテル借りろ』
「さっき金欠って言った。」『空き部屋でいいから』
「私、深夜のバイトあるの。家に人いなくなるのにお客様泊められない」
最悪な事にまともな飯を作れる人間がいない。持てなしが出来ないなんて、一家の主として、自分が許せない。

「イヤイヤ、勝手に上がり込んでしまう居候なんだからその辺気にしなくても」
「まぁ、そうなんだけど・・・しょうがない。庭で良いよ」
「あの、せめて、部屋の中入れて?野宿と変わんないよね」
「贅沢だなぁ、納屋と厩どっちにする?」
「おい!?客間あんだろ?!こちとらお客様だぞ!」
「居候が何を言う。」「・・・友達だろ!?友達ならピンチに優しく手を」「言葉のブーメランって知ってる?」
「手伝ったじゃん」
「しょうがないなぁ床ね。」「おいぃいぃ!!!?」
・・・・・
「んで、結局。私の部屋の隣貸す事になった。」「もう少し早く連絡して欲しかったな」
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