第3章 一章
「まぁ、とりあえず。今は書類片付けちゃおうよ。
バイトならそれこそ結構簡単に見つかるよ?竜胆、寝ないで」
「う、うーん。」「こいつ、人に押し付けておいて。何か手伝うの馬鹿らしくなってくるんですけど」「・・・まぁね。」
中々起きないので拳骨して起こした。
「なぁ、神菜。何かいいバイト先ない?」
「えぇー、アキちゃんのバイトの条件細かいんだもん。」
「頼むよー。」「そもそもアキちゃんのマンション自体高いし別の所にしたら?敷金やら家賃のわりに対して広くもないしそもそもペット飼う訳でも無しに、家賃8万する割にワンルーム風呂トイレ一緒で追い焚き機能無しとか、ボッタグリだよ」
「学校に近いのそこしかなかったんだもん」
「去年の話でしょ、今なら学生向け安い賃貸あるよ、シェアハウスだって、寮だって。極星寮も今は空き部屋あるし」
「シェアハウスや、寮はやだ。他人と1つ屋根の下とかあり得ない。ねぇ、もも。」
人見知りの茜ヶ久保に話しかけ同意を求める。コクリコクリと頷く。
「とりあえず、マンションは引き払ったら?もう違約金はかからないでしょ」
「いやぁーちょっと今引き払うのはマズイかなぁ」
「何で?」「いや、色々あって、とにかく今のマンションに住める程度のバイトを」「いくらバイトしても、あんたの食費や光熱費を切り詰めない限り無理だよ。マンション引き払った方が早いし、出費が減らせる」
「そうなんだろうけど、」「だから何なの?」
「い、いやぁ、」
こう、歯切れの悪い口調の時は決まって何か知られてはまずい事してる事が多い。可愛いので壁焦がした。洒落にならんものは日本で輸入禁止の生物飼育。
生物に関しては交渉していまとある研究会で大事に育ててもらってる。
「そういえば、アキ。この間変わった調理酒くれたよなぁ。アレどこで買ったんだ?」「・・・・・・。」
こいつまさか。
「アキちゃん?」「い、いやぁ、、あの、」
「リンちゃん、そのお酒、見せて、くれるよね?」
「あいよ」ラベルが貼られてない。これだけならラベル無しで酒蔵と提携組んで仕入れたと考えられるが、この歯切れの悪さ。
「おーい、折敷、いるかぁー?今マンションから連絡があって、お前の借りてるマンション、ガス爆発だと」
絶妙なタイミングで訃報を運んでくる先生。