第3章 一章
「・・・・Aだ。私が審査出来る課題はこれにて終了だ。」
「ほっ!」「それでは、これからも研鑽を積みたまえ。」
「はい。ありがとうございました!」
呼び出されて早々に、まず、レポートの駄目出し。それから今まで妹に出していたメニュー構成に関する説教。その他にもお小言を言われ、ようやく試験を受けた。評価はAだった。
「おつかれー。よかったね。首の皮繋がって」
「酷くない!?でも有難う。ギリギリだったわー。アキちゃんのノートにマジ感謝!」「お礼は、今度のバイト後のおやつな」
料理の中でもフランス料理は用語も調理手順も非常に多い為。神菜は一番苦手としていた。明紀から借りたノートの要点をしっかり押さえた結果。ヤマがドンピシャ。何とかA評価を貰えた。
「これであとはノート提出だけで終わりだ。バイトも漸く再開出来る」
「と、思うじゃん。」「あっ!いたいた!神菜。その様子だと試験終わりだろ?書類の整理手伝ってくれよー」
「・・・・・・」「フラグ回収乙」
「あのー、アキちゃん。お願いが・・・」
「あ、今日これからバイトだわー。急がなきゃ、んじゃ」
「アキちゃん!こういう時こそ友人とは何か?と試されるんじゃないかなぁ!」
腕をガッチリとホールドさせ、行く手を阻む。
「君子危うきに近寄らず、長いものに巻かれろ、だよ。
それに、真の友人とは相手を信じ見守るものだと思うなぁ!」
「と、言いつつ本心は」
「ぶっちゃけ超メンドイ」
真顔でこちらを見る。面倒がってるがどう見ても急いでない。
ならば、
「死なば諸共じゃーい!!」「あっ!?コラっ!先程の恩を忘れたか!?この恩知らず!」
「そっちこそ、友人を裏切るとは不逞やつだ!神妙にお縄につけー!!」
「ほら、さっさと行くぞ?二人とも」
引っ張り合いっこしながら竜胆ちゃんに連行された。