第4章 ドキドキ!?宿泊研修。えっ!3年生だから参加しませんよ?
「ところで同級生って事はこのリストの中にいるのよね?この方かしら?」
「いやいや、主、そんな筋肉隆々、蜻蛉切と山伏と長曾根足した様なの…今の時代、細マッチョが…何か料理人っぽくないのいるね」
「何言ってんですか!顔良しスタイル良し性格良しの打撃73燭台切光忠が厨房とり仕切るこの御時世。この程度普通ですよ。それより、この娘めっちゃ可愛くないっすか!?研修来てくれないかな……俺はこの可愛子ちゃんに望みを託す!
あ、そういえば先輩の所はどうするんです?マイスイートハニー千代子ちゃんも参加するんですよね?」
「娘の方は娘で研修生を吟味したいと言っていた。資料をもう少し貰いたい。それより、お前はまだうちの娘に付き纏ってるのか?いい加減、遠方に派遣されてくれないか?」
花神姫に渡した研修生の個別リストを見ながら皆話す。やっぱり第三者から見ても常人離れしている人は、わかるらしい。
そして、運の良いのか悪いのか、現在恋人という間柄の人。知り合いの本丸に研修予定なのだ。
「あの、花神姫さま。大変恐縮なのですが…この件」
「えぇ、わかってますわ。本丸の方には内緒に。ですね。
でも、よかったわぁ〜。昔、刀自さまの前田くんや堀川君の前で貴女が私達に口づけした時は、えっらい騒ぎになったから、『あぁ、この子絶対婚期遅れそう』って心配だったのよ」
「あの節は大変ご迷惑を……」
神菜は、祖母に引き取られて数ヶ月は幼稚園の空きが無い都合で政府経営の保育園に通っていたのだ。
当時のお目付兼お迎え役がいつもその二振りだったのだ。
『良いですか。姫、どんなに好ましく慕わしい間柄でも節度は大事ですよ。』
『そうですよー。おひい様手を繋いだり、抱っこをせがんだり、ほっぺ触ったりしてはだめです』
やんわりと優しくお話してくれた頼りになるお兄ちゃん的存在だった。その為か今でもかなり二振りに甘えてしまう。
「笑い事じゃないよ。あの時は、アイツら二振りが決闘申し込んできたりで大変だったんだから。『姫の、唇を奪った罪は重い!結婚したくば我等を倒していきなさい!』責任取るように言ってたわりに理不尽というかなんというか、」
「モンペガチ勢だったものね、そういえば、妹さんはどうするの?」
「あ、それ何ですが…」
