第4章 ドキドキ!?宿泊研修。えっ!3年生だから参加しませんよ?
「それにしても、あの小さなお嬢ちゃまがもう高校生かぁ。私も、年を取ったものね」
「な〜に言っちゃってんですか。アヤちゃんまだまだお若いし女盛りの花の盛りじゃないの!お肌ピッチピチで2児の母親には見えないって!と、いうわけでホント俺とデートしない」
「だ〜か〜らぁ、お前いい加減にしてくれる?つーか用が済んだならそれ持って早く出てってくんない?」
サワラさん、何とか離れに入れて、花神姫の近くでそんなことを言っていた。
花守様が茶器の回収をサワラに頼んだのでそれまでの間部屋に入れる許可をもぎ取った。
「そう言ってくれるのは嬉しいけどやっぱり現役女子高生とはお肌が違うというか。まぁとにかく元気な顔が見れて何よりです。本家本元、華の女学生。好いた人の一人や二人はいるんじゃない?」
華の様な方に言われると些か、照れてしまうのだが
「ちょっとぉお!!そういう事言うの止めてくださいよ。華の女子高生とはいえ、世の中、格差社会だぁ、晩婚だぁ、女性の社会進出だぁ。騒がれてる時代ッスよ。俺達の時代とは違うんですよー。
そんな彼氏彼女、惚れた腫れただの、うつつを抜かしてるわけ無いじゃないですか。
なーんでそう、可愛いお年頃見るとそういう事言うんですかぁ!世の年頃女性は、独身男達の癒やし、憧れと希望の象徴なんですから、可愛い女性が皆恋人居るわけないんですから。
ホントマジで止めてください。最近結婚ラッシュで俺だけ取り残されとか、悲しいんですから!?ウゥゥ〜何で俺だけぇ〜」
サワラさんの慟哭が部屋に響く。
「原因の大半はそういうところだろ。」「何もしなければモテると思うのに誰彼構わず口説いて、優しくすると本命に気づいてもらえないのよね〜」「アレじゃぁ結婚はまだ先だよねー」
と、笑いながらも御三方、コチラを興味津々に見ている。否、蛍火さんだけ無表情だが
「え、えっと、その、お付き合いしてる…方は、一人」
と言うと、花守様と花神姫様は目を輝かせ、サワラさんは絶望したとばかり顔を青褪めさせる。蛍火さんは無表情で茶器を離れの奥にあるシンクに置きに行く。
次の瞬間、事情聴取とばかり、3人に詰め寄られて洗いざらい吐かされた。大人って怖いなぁ。