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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第2章 序章


「・・・・・・」
目の前には学校の理事や運営員、担任の先生そして、

「お、司じゃーん。会議室にいないと思ったらここにいたんだ。」
「寧々から話を聞いてね」
遠月十傑評議会の第一席の司瑛士がいた。
その人は神菜にとって、今、この瞬間。一番会いたくない人間だった。
ここに着くまでにロスタイムがあったとはいえまさか、ここに居ようとは、

「先生方、お話というのは?」
いや、まだ大丈夫だ。そもそも退学自体は受理されているのだ。最悪、三年次編入資格が貰えなかったとしても、何とかなる。

「あー、その、何だ。君が強い意志で退学を望んだ事はわかる。」
生活指導も兼任してる担任ということもあり休学する際も何かと相談に乗ってくれた。退学の件も考え直す様にとも薦めてくれたがそれを突っぱねた。

「が、退学は取り消しになった。」
「はい?」
取り消し?そんな馬鹿な??


「君の成績は確かに三年に進学できるか否かのものだ。
しかし、素行、マネジメント力、非常時の問題解決力は十傑の皆に重宝されている。」
彼女は十傑評議会の秘書を務めている。

「いや、だとしても。十傑全員の為の秘書なんていらないでしょ?必要ならそれこそ今年入ったという薙切のご令嬢よろしくそれぞれ秘書を見つけた方が、効率的だと」

十傑全員の必要に応じて補佐を務める役職というのがこの秘書の仕事。建前は、

しかし、秘書はたった一人土台無理な話。休学前もその後も何故か第1と第2の二人の専属みたいになっている現状だった。
しかも、仕事内容だって面倒事押し付けられた司と一緒に書類整理したり、海外高飛びした幼馴染呼び戻したり。着いて行ったり。

「ぶっちゃけ、ただの雑用業務なんで誰にでも出来るかと」
「うん、話を聞いてると。そう思う。ただ当の本人達がねぇー」
そう言って目線を彷徨わせる。視線を投げられた本人達は素知らぬフリ。
「確かに第一席の立場からしたら、秘書もまぁいなくても問題はない他もまた然り、唯、」
『神菜が辞めたら、アタシもう仕事しない。』
匿名で書かれた嘆願書だ。誰からは明白。睨みを利かせるも知らんぷりか。
「こういう事だから。理事会が受理を無効にするようにと、」

罰が悪そうな顔をした、担任に笑顔を向ける。

「はぁー、やっぱこうなるのね」
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