第4章 ドキドキ!?宿泊研修。えっ!3年生だから参加しませんよ?
「・・・・・」「・・・・・ん」
さて、由々しき事態だ。こんなの鶴丸国永が見たら大笑いし、燭台切光忠は困った顔、歌仙兼定や常識人枠の刀剣達は彼を叱りつける事だろう。
かく申すと、神菜も、お握りを四つ手に持って食べてるのが誰か、判断した瞬間に頭の天辺引っ掴んで、地面と熱烈キッス交わして貰おうと手を伸ばしかけた。
日々の暮らし、及び、重労働後のささやかな楽しみである食事をそれも人様のお食事を赤の他人が遠慮無しバクバクと爆食いするとはどういう了見か。
しかも、しかも、今、家にいる時よろしく、要件も述べず、お茶の催促を後輩の田所さんに強請ったよ!この莫刀(ばがたな)。
他人設定にしておいて良かった。コレを身内として紹介していたら今頃、切腹してたよ。否、今も正直、穴があったら入りたい。
「・・・・えっと?何をして??」
努めて、平静に、動じてませんよ。の体で優しく聞く。
「あぁ、アニキにも一緒に飯食って貰おうと思って」
「アニキ!コッチもどうぞ。」「あ、あの、お茶です」
「おー、わりぃーな」
寮生の子・・・確か金髪の若干、叡山さん似の人・・青木さん?と黒髪ショートボブで若干髪型が厚似の人・・佐藤さん?が異様に同田貫正国を慕ってる様子。
「あ、アニキ?」 どう言う事だ?
「すみません。実は彼に畑仕事を手伝って貰いまして」
と、一色君が指差す方を見ると随分綺麗にそして広範囲耕された畑。
「あと、収穫した野菜寮内に運んでくれました」
「スモークウッド用の木を切ってくれました。」
「鴨助と鶏子、捕まえてくれました。食べられそうになりましたけど」「道路に出たもんは誰のもんでもないだろーが」
「流石にこれだけの事してくれたので・・お礼も兼ねて」
最後はちょっと違うのでは?とはいえ、同意の元であるならばあまり叱る事はない・・・訳にいかない。
「流石に、遠慮なさい。」「あん?食っていいって言われたから食ってんだ。それよか、あの苗育て方教えなかったのかよ」
「苗?」「西瓜の苗だよ。ウチではいつも支柱に巻きつけてるだろ」
「えっ?西瓜の苗って支柱に巻きつけるものなんですか?」
「それは狭い畑でやる場合です。やり方は人それぞれでしょ。それより、勧められたからと食べるのは少々如何なものかと」
少し険悪な雰囲気が醸し出される。
