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テニプリ短編集☆

第3章 ペテン師の憂鬱(仁王夢/悲恋)


自分の想いを告白したこと
無理矢理キスをして莉那を泣かせたこと
大嫌いだと言われたこと


全てを相棒に話すと


いつも紳士な柳生が
まるで汚いものでも見るような…軽蔑した目で仁王を睨みつけていた。


「何故、無理矢理口付けをしたんですか?無理に奪えば、中谷さんに嫌われると…貴方は知っていたのでしょう?」


「あぁ…知っとったよ」


「では、どうして?」



「…気付いたら、体が勝手に動いとった。」



「仁王くんの気持ちが分からない訳ではないですが、他に好きな人が居る女性へ詰め寄るのは、好ましくないので今後しないでください。約束して頂けますか?」


「あぁ、分かった」


柳生のお説教は長いので適当に返事を返すと

「ちょっと失礼」



濡れたハンカチを殴られた左頬に優しくあてがってくれる。



「ありがとさん…流石ジェントルマンは、準備が良いのぉ…」


「貴方の相棒として…当然のことをしたまでですよ」




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