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テニプリ短編集☆

第6章 ブラッドオレンジ(越前リョーガ夢/悲恋)


男の人に可愛いなんて初めて言われた…

顔を真っ赤にして俯いた私を覗き込むリョーガ

「え、何?もしかして、莉那照れてんのか?
此くらいで照れるなんてウブ過ぎだろ」

カッカッカッと笑うリョーガを見て

からかわれただけだったと実感して
もっと恥ずかしくなる。


「…っ!……ち、違います!もうオレンジ渡したんだからあっち行ってください!」


はいはいと
怠そうに返事を返して私の前から姿を消した。



「あの人、なんだったんだろ…人の事からかうなんて……」


もしまた来たとしても絶対相手にしない!

そう心に決めた。


でも、その日以来、リョーガがオレンジ園に立ち寄ることは無くなった。

もう忘れようと思っても
あのニッと笑う顔が、声が頭から離れなくなってる
自分に気が付いた。

嫌だと思っていたのに、いつの間にか好きになってる…


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