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テニプリ短編集☆

第3章 ペテン師の憂鬱(仁王夢/悲恋)


部活が終わり、後片付けに取り掛かる部員を後目に

仁王はいつもの様にコート裏にある木陰で休んでいた。

そこへ




「仁王くーん…だーれがサボって良いって言ったのかなぁ~?」


恐い顔をした莉那が見下ろしていた





「何じゃ‥お前さんか。カリカリ怒ってばっかりだと、可愛い顔が鬼になるから気ぃつけんしゃい」



普通の女の子なら可愛いと言われれば
顔を真っ赤にしてからかい甲斐のある反応をしてくれるが…




「はぁ?…ちょっと、また適当な嘘ついて…あー今すぐに口を縫ってやりたいわ」


意味が分かっていない莉那はツレない態度をとる。


「そんなツレ無いところも好いとうよ」


「…馬鹿なこと言ってないで、仁王も手伝ってよ!」



「はいはい」



好いとうよなんて言っても伝わらないのは




痛いほどわかっちょる








お前さんの眼には俺は映って居ないのだから




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