第2章 アナタの隣(手塚夢/甘)
苦笑いしながら黒板の前まで行くと
「早く解く!」
「はーい。」
チョークを手渡され、黒板の前に立つ。
暗号のような数式を見ているだけで、頭痛くなる。
答えが解らなくて困っていると
「…先生、中谷さんの隣の問題解いても宜しいでしょうか?」
「おお、手塚解いてみてくれ」
「はい。」
席に座っているときよりも、手塚君を近く感じる
すると、
皆からは見えないようにして、スッとノートを見せてきた
そこには私が解けなくて困っている問題のヒントが書いてあった。
驚いて手塚君を見上げると
これを見ながら解くと良い
と目で訴えている様に感じた
凄く分かり易く書かれてたので、スラスラと黒板に答えを記入する
「出来ました。」
二人同時に解き終わり、声が揃った
「おお、流石手塚だな!ん…中谷やっと基礎を理解してくれたんだな……良かった。
じゃあ二人とも席に戻って良いぞ」
基礎で困っていた私って一体……