第18章 闇の中
近くにいた綱手様が私に声をかけてきた。
「ネツキ…情け無いね…完全に裏をつかれたよ。まさかアイツが……。
抵抗したが、あれを奪われた。木ノ葉隠れ里の地形地図だ。お前さんの横によういた奴がやりおった。」
疲労困憊され綱手様とシズネさんが
うなだれるように座っておられた。
2人とも手と脚を狙われたようで怪我しておられる。急いで部下に病院にお連れするよう指示した。
「綱手様、奴は白いコートを羽織り白いお面でしたか?」
「ふ、ありゃ陽動だよ。初歩的な手法だ。
そっちに注意を引きつけて、警戒心を溶かして、ニコニコ笑顔で喋りながら殺しやがったぞ。」
ワザと目立った行動をしていたのは、
そちらが犯人だと目食らわせるため……
まさに入念に計画された犯行だった。
「しかも奴は信じられないぐらい、相当の手練れだ、何故あんな奴が……?だがあの女も相当のダメージを受けたはずだ。ネツキ、コネ、行け!今追えば間に合う、後を追い地図を取り戻して仕留めろ!」
「「 御意!!」」
真っ黒な暗闇の中、コネと二人で向かった。まるで闇に引き込まれていくように感じながら、犯人を追いかけた。