第18章 闇の中
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四年前………
「おい、、アイツおかしい。」
「アイツって?誰よ?」
いきなり女性用ロッカー室にズカズカ入ってくるコネを疑心暗鬼に聞いた。
(おかしいのはお前だ。ここは女性用だ)
「ほら、お前といっつも一緒にいる奴だよ、あのチンチクリン!」
「ベトレイの事?何で?ってか私の親友なんだけど?悪く言わないでよ。」
「アイツ…なんか探してたんだよ、隊長の机の中をゴソゴソしてた。声をかけても全然気にしない振りして帰ったんだよ。あいつ、演技してるぞ、意外と強かだ。」
コネの気迫に圧倒されながらも、
何故か、事を大きくしたくなかった。
大事な親友であるベトレイを失いたくなかったからだ。
「つ、机の中⁈⁈……休む申請用紙探してたとか、そんなんじゃない?気にし過ぎじゃない?とりあえず明日、本人に聞いてみるよ。」
その時、瞬時にヤマト隊長に報告しておけば、事態は変わっていたはずだった。
私はここで報告をしないという重大な誤りを犯した。