第17章 闇に光
ゆっくり、闇を灯しながらカカシ先輩を見つめた。
「闇は何年時間がたっても、決して完全に消える事は無い…痛みが風化しても、無くなる事は絶対に無い…そうですね?そして受け止めず、逃げれば、闇はさらに深く傷つく。そういうことですね?」
何度も何度も繰り返し確認するように呟いた。
暗く闇を瞳に露わにしているが、決して取り乱していない。
闇は無くならない。
消してしまえば全て無かった事になる。
闇を自然な気持ちで受け止める。受け入れる。
朝のヤマト隊長の言葉を
改めて思い出していた。
"みんなそれぞれ闇を抱えて生きている。君が気がつかないだけなんだ。"
「ああ、そうだ。でも、オレは父さんのことをずっと誇りに思っているよ。」
「私も祖母を誇りに思っています。」
闇は無くならない
時間が解決してくれても
決して完全に消える事は無い
一気に私の心に光りが入った。