第13章 イルカ先生
コンコンコン………
「はーい、どーぞー?」
ガチャ、とドアを開けると、
優しい笑顔の校長先生がテーブル席に腰掛け、お茶を飲んでいた。
「カカシさんじゃないですか、お久しぶりです!あ…、つい!いつも昔の言い方になってしまいますね。すみません。」
「いえいえ、お気になさらず。今まで通りの呼び方でお願いしますね?先生、今回はピーマンが大量に出きたんですよ。良かったらもらって下さい。」
カカシ先輩はイルカ先生とお知り合いのようだ。
お2人が楽しそうに談笑している。
ふとイルカ先生がこちらに目を向け、少し驚いている。
カカシ先輩がその視線に気づき、私を紹介してくれた。
「オレの護衛暗部で、って言います。暗部名はネツキですが、オレは名前で呼んでますね。まぁ、そっちの方が呼びやすいし、好きなんでね。」
カカシ先輩が自分の頭に手を置きながら話をすれば、イルカ先生が優しい笑みを浮かべた。
「……ネツキ……、
ああ!あの暗部の…!女性でよくあの暗部を引っ張ってこられたましたね、よく頑張りましたね、大変だったでしょう?」
その言葉に、大きく驚いた。
今一番欲しい言葉をイルカ先生が喋っていた。
"よく頑張りましたね、大変だったでしょう?"
私は急いでお面を頭につけ
敬意を表し感謝の意を伝えた。
「あ、ありがとうございます!
そのような御言葉を頂き、嬉しく思います。私1人では到底…出来なかったと思います。私を信じ、付いてきてくれた後輩や、ライバルのコネがそばにいてくれたからこそ、ここまでやってこれました…………」
そう自分で言い切った後、
何故か、涙が頬を伝っていた。
「あはは…すみません、急に涙腺が………」
暗部の、生意気で元気な後輩や、ミスを皆でカバーしてくれた優しい仲間、ずっと文句を言いながらでも、側に居てくれたコネを、思い出していた。
私の仲間を思い出していた。