第11章 ピーマンおすそ分け
ヤマト隊長は、ラフな服装をしている。私を見つめて嬉しそうに笑った。
「ネツキ久しぶり!元気だった?隊長より上の地位に就いたって噂聞いてたよ!僕が抜けた後、よくコネと頑張ったね。」
ヤマト隊長のテンションが一気に上がる。
こんなテンション上がったヤマト隊長見たことが無い。
思わず、引いてしまった…。
「おーい、ヤマト、オレの時とテンション違い過ぎるだろうが。、引いてるよ?」
その声を真っ青になりながら
カカシ先輩を見た。
(そんな言い方、辞めてーー!)
「って呼んでるんですね、先輩。お気に入りでしたもんね、いっつも気にしてましたよね。」
満面の笑みを、カカシ先輩に向けたヤマト隊長の言葉を
何度も頭で瞬時にリピートしていた。
(お気に入りー⁈⁈)
「まぁね…、お気に入りだね…。
ヤマト、今ワザと出したね?
これ、仕返しか?」
少し言いにくそうにヤマト隊長に言ってるけど、
カカシ先輩、歯切れが悪い…。
「いやー、先輩照れちゃって、焦った先輩久しぶりに見ましたね。」
ヤマト隊長はニヤニヤしている。少し自分の顔が火照っていることに気がついた。
「ヤマト、…覚えておけよ。
あ、これピーマン収穫出来たから、やるよ。」
「あ、いつもありがとうございます!
この前は人参でしたっけ、その前は春菊でしたね。美味しかったですよ。今回も豊作ですね。」
ニコニコしたヤマト隊長を
少し違和感を感じながら見ていた。
昔のヤマト隊長では無い。
優しく丸くなられている。
闇を感じない。
リラックスしてカカシ先輩と
話をしている。
自然に自分も笑みを浮かべて
聞いていた。