第9章 夜
「……カカシ先輩…?」
お風呂に上がり、歯磨きをしてリビングに戻れば、カカシ先輩がいない。トイレかな?
ふと置き時計を見れば22時05分…意外と時間が経つのが早い。
「、オレこっちにいるよ。」
二人で使う予定の部屋から明るい声がした。
もう、のんびり寛いでいるようだ。
裸足で冷んやり気持ちいい廊下を歩いていた。
「カカシ先輩もうオヤス……ミ」
部屋に入る前から声をかけて入ったが、入った瞬間一瞬カーーっと赤くなった。
覚悟していた。
布団が二つ並んで敷かれているって。だけど、いざ目の当たりにすると、つい苦笑いを浮かべてしまう。困ってしまう。
カカシ先輩は布団から離れた木の机で読書している。チラッとこちらを見てくれた。
「カカシ先輩、お風呂ありがとうございます。」
「……ああ、ゆっくり休めよ。」
近くに寄ってカカシ先輩にお礼を言うが、目を本に向けて、こちらを全然見てくれない。
先ほどのやり取りが気に障ったのだろうか、不安で、焦っていく。
「カカシ先輩…ごめんなさい、態度悪かったですよね?気をつけます。」
そう言うが、やっぱり、見てくれない…。急に悲しくなって、一人で布団に入って横になった。
「すみません、先に寝ますね。」
そう言って横になると、部屋が明るくても目が閉じていると眠くなっていった。
すると、電気がパチパチっと消える音がして、カカシ先輩も布団に入った。