第9章 夜
部屋の隅にあるカバンの中から、下着とパジャマを持って脱衣所に向かった。
リビングの前を通る時に
カカシ先輩に声をかけた。
「じゃあ、お風呂借りますね?カカシ先輩。」
「うん、いってらっしゃーい。」
私が従順にお風呂場に向かったからだろう。嬉しそうに手を振った。
脱衣所でお面を置いて、暗部の服を脱ぎ、浴室に入った。
頭や身体を洗い、のんびり浸かっていた。
(ヤバい、天国かも……)
湯船に浸かるのは久しぶりだ。ずっとシャワーで簡単に済ませていたからだ。
(生き返る……)
今日一日、振り返って、
護衛暗部してたか甚だ疑問だ。
カカシ先輩の居候になってないだろうか、心配だ。
明日、苦手なピーマンの収穫のお手伝いをする。
これではカカシ先輩の助手ではないか?
しかし、大して護衛をしていないのに私の身体は疲れている。
今もそうだが、人の気配をずっと警戒し続けるという事は、結構しんどい。
カカシ先輩の
お昼の言葉を思い出していた。
"そんなに真剣に考えて護衛しなくていい"
カカシ先輩は、私に完璧な護衛を求めていない。それどころか、護衛を求めていないような気がしていた。