第7章 理由
「お前が「何で?」って聞くからでしょ。」
「……カカシ先輩、私が好きなんですか?」
「えー、今更ー?」
クスクス笑っている。
でも、目は先ほどから
変わらない。
ずっと真剣だ。
私を一度も逸らさない。
カカシ先輩の言葉の重みを感じた瞬間、頬を熱い雫が流れるのを感じた。
止まらない。
ボロボロ熱い涙が出ている。
誰からも愛を告白された事がない。
青春など皆無だった。
唯一の愛しい人は雲の上だと感じていた人だった。
「カ、カシ、先輩……!」
涙が止まらなかった。鼻水も出るし、テッシュで何度もかんで、笑ってしまうぐらい、泣いていた。
「なんで、……今、言うんですか!ごはん…、冷めちゃうじゃないですか!」
最後は子どものように声をあげて泣いていた。
私を見ていてくれている人がいた。
私を!
私を、ずっと……
「もうー…何を泣かすんですか。信じられない。どうすんですか、私をこんなに泣かして。」
「イヤイヤ、勝手に泣き出したのは
でしょ。」
「先にご飯を食べます。」
「どうぞ。」
鼻をスンスン言わせて半分怒りながら
モグモグ食べていた。
その様子をずっと
カカシ先輩は愛しそうな瞳で
私をみつめていた。