第30章 ごめんね。
「カカシ先輩?話の続きを……」
「解任した理由より、まず護衛暗部にした理由を言わせて。」
カカシ先輩がゆっくり話をし始めた。
「と、とにかく、もう一度会えるきっかけが欲しかったんだ。」
「きっかけ……??」
「、お前にまったく会えないんだよ、オレに会いたくて、待ち伏せしたり、アパートの前に行ったりしてたのに、ずーーっと仕事ばっかしてたでしょ?暗部の場所には、こんな理由じゃ行けないでしょ?困ったよ、流石にあの時は……。」
カカシ先輩は身体をほんの少し離して、私に同調を求めるように笑った。
「確かに、さっき後輩にも言われました。全部を断つような仕事をして交流を避けていたって。それぐらい暗部に全部費やしてましたね。」
振り返れば休みでも出勤し、あの辛い日を思い出したくないが為に、無我夢中で仕事をしていた。
「あと、の闇をね、少しでも軽くしてやりたかったんだ。それだけ。悪かったな、こんな不順な動機で。」
「っ!いえ、そんな……私もカカシ先輩にずっとお会いしたいと思っていましたから……。」
顔を少し赤らめながら恥ずかしそうに言えば、ニコっと目を細めて笑う先輩。