第30章 ごめんね。
「私は…カカシ先輩とやっぱり離れたくないです。」
「………はい?何、待って待って、泣かないで、話が分からない。、ちゃんと言って。」
涙を拭きながらカカシ先輩を見るが、全く何の話か分からないようだ。混乱されているように見える。
「綱手様が、公私混同だと、計画には乗らない、過信するな、護衛暗部三人付けろと仰ってました。」
その言葉にカカシ先輩は目をパチクリと
見開き、顔の動きが止まる。
「お、お前……まさか…、え?もしかして、朝、呼び出しくらった?」
「朝方、上層部と綱手様に呼び出しされて、護衛暗部解任と辞令が下り、私は上忍にも戻っても仕事がは無く無職みたいなもんらしいです。なので父の仕事を継ごうかと…」
「解任辞令⁈⁈えーーー?
あーーあ……、
もーーー言わないでって言ったのに……
はぁぁーー………意地悪ーー……
ちょっと…、お前は何で実家帰ろうとしてんだよ。違うでしょ、ちゃんと聞いて。」
カカシ先輩がショックを隠しきれないのか、ガックリ項垂れている。
おいでよ、とギュウゥゥと、身体の隙間が全く無くなるように、力強く抱きしめられ、頭をヨシヨシ撫でられた。
「を追い出すわけないでしょ?
は、早とちりし過ぎだよ。」
実家に帰る選択肢は間違いらしい。
何が言いたいのか分からず、ただ黙っていた。
カカシ先輩は先ほどから何度も溜息をついている。よほど言われたくなかったのだろうか、と話を待つが、まだ言わない。