第29章 お参り
ヌイさん、チュウさん、マク姉の墓参りが終わり、ヤマト隊長が側に寄って来てくれた。
「やあ、、久しぶり。あ、もう先輩に話が出来たんだね。良かった。」
ヤマト隊長は、私の顔を見た瞬間に気づいたようだ。観察力の凄さを実感する。
「もう四年か…早いなぁ、時間が経つのは。ついこの間のように感じるよ。僕もまだ闇を抱えているんだな…。」
遠くを見つめ、あの日をヤマト隊長も思い出しているように感じた。闇が本当に和らぐのはまだ先の話になるように思う。
「じゃあ、ご実家に行こうか、僕ととコネで。」
次に声に渋みを含んだ明るい声が聞こえる。
「ワシも今日は行かせてもらうぞ。シズネは急用が入ったから無理だがな。仲間に入れろ。」
振り返れば綱手様がいる。
「あとな、、全部が終わればワシと来い、いいな?」
「は、はい!!」
綱手様は私を何処かへ連れて行きたいようだ。少し不安になる。