第29章 お参り
墓参りに行く途中、シズネ様と合流し、三名が眠る墓場へ向かった。
多くの暗部が集まり、久々なメンツにテンションが上がる。
ウサギのお面のウサに、同じ狐で色が藍色模様のラインが入ったお面のキネもいる。久しぶりだ。
その近くにいたコネが、こちらに気づいて側によってきた。
「よう、……ん??
なんだよ、目つき悪いぞ。」
お面を外しているため、感情が丸見えだ。責めるなと言われたが殴りたい。
明るい外をお面無しで歩くのは久しぶりで、爽快な気分だが、コネを見たら一気に曇っていく。
「コネ、私は晴れて無職になりましたよ。」
「えっ!??……無職?まー考えようによってはそうなるか?ってアレ?六代目から聞いたんだよな?」
混乱するコネをキツイ目を向けているが、責めてない。まだ、責めてない。
「違うよ、あちらにいる綱手様から聞いたのよ…何でよ?私の事好き…って、言ったのに…」
だんだんと小さい声がなっていく。
もしかして、冗談?と思ってきてしまい、真に受けた自分が少し…悲しい。