第2章 準備
暗部を退任し、上忍に戻る際、
カカシ先輩は私に、この狐のお面をくれた。
暗部の大切さを教えてくれたのもカカシ先輩だった。
汚れ役をしていれば、いつか自分が保てなくなり、任務に支障がでてしまう。
私が最初の任務で、苦しんだ時に
カカシ先輩は、私に心構えを教えてくれた。
【常に学び考え、暗部のプロとして任務を遂行し、何か一つ、自分の誇れるものを心に持つこと。】
私はこの教えを今も忠実に守っている。
それは私の部下にも受け継がれ
変わらずに守り続けている。
常にプロ意識を持つこと
自分に誇りを持つこと
常に学ぶこと
暗部は汚れ仕事だ。
決して甘く無い。
それでも、辛い時は
この狐のお面を触っていた。
カカシ先輩を、思い出し、
触れている時間だけ、優しい気持ちになっていた。
カカシ先輩にもらった、
このお面を大事に、今まで使わせていただいてきた。
カカシ先輩のおかげで、
いつも救われていた。
今御恩をお返しするときだと
感じ、心に誓っている。
しかし私にも誓いの限度はある。
(だから無理だって言ったのに、あの人は……!!)
また罪の無いベアーを
ドスドスと殴っていた。