第2章 準備
私が16歳で暗部に入隊した時、カカシ先輩は、今の私と同じ、暗部を束ねる立場であった。
私とはたった5ヶ月ほどの短い期間しか、共に任務を遂行をしていなかったが、本当によく教えていただいた。
カカシ先輩は冷静沈着で、いつも完璧でクールだった。
任務遂行時、全く容赦のない姿勢から「冷血のカカシ」と周りから呼ばれ、恐れられていた。
でも私には少し違ったように、
いつも見えていた。
冷血…カカシ先輩は、黙々と仕事をこなしているように見えていた。
決して冷血には見えず、私は逆にその姿をいつも尊敬の眼差しで見つめていた。
暗部時代、入隊したばかりの新米の私を、なぜかカカシ先輩はよく気にかけてくれていた。
素直に嬉しかった。
少なく短い言葉だったが、
私を気づかい、仕事を丁寧に教えてくれていた。
暗部を束ねる立場だったからだと言われると、そうかもしれない。
でも、他の同期や先輩から羨ましがられたり、妬まれたりされていたのだから、他の人とは違う対応を、彼は私にしていたようだ。
カカシ先輩は私を見守り
私を可愛がりいつも特別だった。
それが一番、私には、
心地よく幸せに感じていた。