第21章 木ノ葉盆踊り 浴衣祭り
「あの人は狐のお面じゃなかったです。」
「あー、だから前日にさ、油断してて、敵に顔面強打されてバッキバッキに割れたから違うお面してたんだよね。猫のお面してたでしょ?コネが今付けてるお面。あれつけてその日は任務してたんだよ。」
「いや、だってあの人……頭からコート着てたから見た目全然分かんなくて、でも、声から判断したら、年齢が……13…?…14?凄く若かったんですよ?そんな時から……」
(暗部にいたんですか?)
そう言おうとして辞めた。
「オレは暗部に13歳からいたからね。、オレはずっと後悔の人生を歩んできたんだよ。お前と同じだけど、オレの方が長いよ?思い出すだけで昔の自分を戒めたくなる。」
「後悔…?カカシ先輩がですか…?暗部で一緒にいた時、ずっと何かを抱えていらっしゃると思っていました。私も……思い出せば後悔しかないですね。彼女の残虐な行為は絶対許される事ではありません。しかもあの子は自分勝手に幕を下ろしてしまった。被害者やご家族のことを考えればこんな最低な人間はいないんじゃないか、そう思います。ずっと悲しみが続くのですから……」
だから、
「私が生きている間、ずっと私が変わりに彼女の罪を償おうと決めていました。月命日には必ず足を運び、お参りして、この事件を忘れずに皆に伝えていく事が何よりも大切な事だと思い、命日には暗部全員で墓参りに行っています。」
またあの日がくる。
あの残虐な事件を思い出す、あの日が。
そう思えば暗い瞳に変わる。
それでも話を出来る人がいるだけで私は心が落ち着いていた。
カカシ先輩は、私の言葉を聞いて
少し目を下に向け、目を閉じた。
「オレとお前はやっぱり似てるね。同じ思いを経験してきたよな……。まあ、これからはが横にいてくれるもんね?」
「はい、もちろんです!」
私の言葉を聞き、カカシ先輩は、
ニッコリ笑顔で笑った。