第21章 木ノ葉盆踊り 浴衣祭り
少し今日の暑さは控えめで冷んやりした夜の道を、カツ…カツ…と下駄の音が響かせながら歩いている。カランコロンなんてならないなと思っていたら、カカシ先輩の視線を感じ、見上げれば目を細めて見ていた。
「可愛いね、その髪型も浴衣も似合ってる。紺青色と薔薇色の色合い、好きだよね、昔から?」
「そうなんですよ、ちっちゃい頃から、この色の組み合わせが好きで、服選ぶ時この色合わせが多かったんですよー。あ、でも母がこういう色が好きだったのかもしれませんね。選んでたのは母さんだし……」
そう言い終わった後、違和感を感じた。私服をカカシ先輩に一度も見せた事がない。いつも暗部の服装ばかりだった。
「先輩、何でその事知ってるんですか?」
「ほら、初めて会った時、青色の服と下は濃いピンクのパンツ履いてじゃない。それ今思い出してね、一緒じゃんって思ってね。」
笑みを向けるカカシ先輩を私は目をピクピクさせながら見つめ返した。
「それ、私じゃありません。私とカカシ先輩は暗部で初めてお会いしたじゃないですか、お忘れですか?」
「違うよ、お前こそ忘れてんじゃん。お前が5歳か6歳ぐらいじゃない?お茶くれたでしょ、美味しかったよ。」
その 【お茶 】というキーワードに反応するように目を大きく開けた。