第87章 変えた。
駅まで走り、やっとスイーツ店に着いた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
とりあえず息切れがすごい。←
じゃなくて!
玲央さん、玲央さんー・・・あ、いた!
テラスの席で玲央さんはお茶を飲んでいた。
ぼーっとしてて、どこか寂しげな表情・・・。
そんな玲央さん・・・見たくない!
「玲央さんっ!」
店の外から声をだすと、玲央さんは反応した。
すると驚いた表情をした後に、焦った顔をした。
玲央さん。その顔は『小掘に場所なんか教えるんじゃなかった』という意味ですか?それともー・・・
『私に会いたくはなかった』・・・?
玲央さんは立ち上がり、私のほうへ歩いてきた。
玲央「場所を変えましょう。」
「えー・・・?」
玲央「話したいことがあるの。」
それは、私も同じだ。
玲央さんに言いたいことがたくさんある。
私は頷き、そのまま無言で玲央さんいついていった。
連れて行かれたのは綺麗な川が見える橋だった。
丁度夕暮れ時で、一番綺麗なときだろう。
歩いていた足が止まり、玲央さんは振り返った。
玲央「・・・雅」
なんて切ない表情。
玲央さんじゃないみたい。
「あの、玲央さん、私ー・・・」
私が言い終わる前に、玲央さんは口を開いた。
玲央「私がブラックラブに戻ってきて欲しい?」
「え・・・?」
玲央「どうなの?」
「そ、そりゃもちろん戻ってきてほしいです!理由も知らないままだなんて私は嫌です・・・!」
玲央「そう、なら・・・」
橋の手すりで頬杖をつきながら、こちらを見た。
玲央「私と付き合ってくれる?雅」
「・・・え・・・!?」