第78章 どうなってもいい。
=今吉side=
ドゴッ
鈍い音と腹部の痛みが同時に襲ってきた。
花宮がワシの腹を蹴ったんや。
今吉「-っ・・・なにすんねん!」
花宮「落ち着けよ。なに取り乱してんだよ、アンタらしくねぇ」
今吉「-・・・は?」
花宮「俺に言われちゃぁお前も終わりだな」
今吉「-・・・」
せや。ワシがこんななってどないすんねん。
今一番不安なのは、あいつらやないか。
こんなことでワシが変になったら、それこそ一番アカン。
そうや。分かっとる。分かっとる、けどー・・・
花宮「俺も行ってやってもいい」
今吉「!!」
高尾「ちょ、お前まで何言ってんだよ!」
花宮「山にはのぼらねぇよ。リフト付近やそこらへんなら問題ねぇだろ。吹雪とはいえ、そのくらいは許されるはずだ」
玲央「だからってー・・・!」
花宮「あいつらは案外かしこいからなぁ。もしもだけど、こっちに向かってきてるかもしれねぇだろ。山だけ探しても灯台下暗しだっての」
今吉「花宮・・・。」
花宮「早く済ませてくるぞ。寒いのは苦手なんだよ」
今吉「・・・フッ アンタ、めっちゃ男前やで。見直したわ」
花宮「きしょい事言ってんじゃねぇよバァカ」
今吉「ほなら行くか」
高尾「あっ、おい!!!」
玲央「やめてお願い!!」
後ろの声を無視して
ワシらは外へでた。