第78章 どうなってもいい。
=今吉side=
今吉「まだか!まだ見つからんのか!」
玲央「落ち着いて今吉さん!今係りのほうで捜索願をだしたから、きっと見つかるわ。」
花宮「伊月の方は?」
高尾「あー・・・今氷室さんがついてるっす」
玲央「・・・私、もう一度ホテルの人になにか見つかったか聞いてくるわ」
今吉「あぁ、頼むわ」
ったく どこいったんやあの二人!
ホテルにもおらへんし、なにしてんや!
無事で・・・せめて無事であってくれ頼む!!
ロビーのソファーに座り、そんなことを願うワシ。
きっと皆も同じ気持ちやろ・・・。
伊月の奴なんか、気ぃおかしなって倒れてもうた。
顔、真っ青やったな・・・。
小倉・・・笠松・・・
なにがあったんや。
玲央「今吉さん・・・」
今吉「なんや見つかったのか!?」
玲央「それが・・・山で、あの子達のスキーだけが見つかったって・・・。それで・・・っ柵が、壊れてて・・・っ!」
高尾「ちょ、泣かないでくださいよ」
花宮「それ・・・落ちたのか?」
玲央「わからない!!けどっ・・・そうとしか考えれないじゃない!!」
わああと泣く声がロビーに響いた。
嘘やろ・・・?崖から落ちた・・・?
でも、死んではいない・・・
きっと崖の奥底をぐるぐるしてるに間違いないやろ。
そんなら・・・ワシが・・・
高尾「ちょっ!今吉さんどこ行くんすか!!」
今吉「は?決まってるやろ・・・探しに行くんや」
高尾「やめとけって!この吹雪の中だとアンタの身も危ねぇしそれにーっ・・・」
今吉「じゃぁなんや!!黙ってあいつら死ぬの待っとれ言いたいんか!?」
高尾「別にそうとは言ってねぇだろ!?正気になれよ!」
今吉「アカン、それじゃぁアカン。救助隊だけじゃ信用ならん。もうワシはどうなってもええ。だから、一刻も早く小倉達をー・・・!」