第64章 終演後の物語
玲央「その後、ナターシャは毎日神に向かって祈ったのよ。私が死んだら星にしてください。月の一番傍の星に、と」
「・・・・」
玲央「・・・やっぱりちょっと切ないわよね」
「・・・っ」
玲央「ちょ、ちょっと雅、泣いてるの!?」
「だって・・・クリストフもナターシャも・・・悲しすぎます・・・」
玲央「そうね、でも私はハッピーエンドだと思うの」
「え・・・?」
玲央「だって、二人の願いはただ一つ。愛し合いたい、でしょ?それなら最後まで愛し合えたクリストフは笑顔で眠ったと思うわ。」
「玲央さん・・・」
玲央「ちょっとしんみりしちゃったわね、ごめんなさい」
「いいえ、なんか今ので感動しちゃいました。・・・ありがとうございます。」
玲央「いいのよ。でも、」
玲央さんが夜空を見ながらつぶやいた
玲央「私も・・・あなたを・・・」
「え?」
玲央「えっ、あ、な、なんでもないわ!・・・って、あ」
「??」
玲央「あれ、伊月君達じゃない?」
「あ、本当です!せんぱーーい!伊月さーーん!」