第57章 もうどうしていいか分からなくなる。
「ありがとうございます・・・?」
伊月「だから褒めてるって。疑問形にするなよ」
笑いながらそう言った。
「・・・私は伊月さんもメルヘンチックだなってたまに思いますけど」
伊月「お、反抗してきたか?」
「いやそうではなく」
伊月「え、まさか本気?俺そんなふわふわしてる?」
伊月さんの中のメルヘンってふわふわなんでしょうか。
それもそれで何処か違うような・・・
「なんか、こう、王子様みたいじゃないですか?」
伊月「え?俺が王子?ちょっと冗談やめてくれよ」
「本当ですよ!伊月さんは王子様です」
伊月「・・・いつもじゃないんだよね?」
複雑な表情を作る。
「それはそうですけど・・・ほら、キャンプの時。星が伊月さんにすごく似合ってて・・・。」
伊月「あぁ、あの夜の事か」
「星が似合うなんて王子様じゃないですか」
伊月「なにそれ笑」
確かに。私の解釈も何処か違う気がしてきた。