第37章 反撃開始
「見て見て、ラウラ~!すっごく可愛いよ!ラウラったら素材がいいのに普段全然おしゃれしないから、一回こういう服を着せてみたかったの」
一体どこから調達してきたのか、ニファさんは折りたたみ式の大きな鏡を持っていた。
二人に促され、鏡に映る自分の姿に恐る恐る目を向けると、そこには金色の髪を肩まで伸ばした青い瞳の女の子が立っていた。シンプルな白いブラウスに、淡いピンク色のロングスカート、若い女の子が履いているようなおしゃれなブーツ。
「え…」
普段の自分とはあまりにもかけ離れた姿に思わず声を失うが、興奮冷めやらぬ二人は構うことなく私を部屋の外に押し出した。
「ほら、早く兵長に見せてあげて」という言葉が耳元で聞こえた気がしたが、二人があまりにも勢いよくグイグイと押すものだから、私は思わず前につんのめってしまった。
「うわっ」
だけど、私の傾いた身体にはどこからともなく伸びてきた腕がさっと回され、足が床から離れるほどしっかりと抱きとめられたのだった。つまり、抱き上げられた。