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【進撃の巨人/リヴァイ】君が描くその先に

第23章  成果


 スースーとリヴァイの背中で寝息を立てるラウラを見下ろして、クックッとエルヴィンが笑う。


「可愛いなぁ、ラウラは」


 小柄で童顔なラウラは、年相応に見られることは少なく、いつも実年齢よりも若く見られがちだった。
 実際にはもう酒を飲める年齢に達しているのだが、15~6歳くらいの少女のように見えてしまう。


「それにしてもリヴァイ、随分と慣れているな」


 ラウラが背中からずり落ちないようにしっかりと支えながら歩くリヴァイに、エルヴィンが感心したように言う。


「てめぇ…そりゃ嫌味か?毎回、壁外調査の時はこんな感じだろうが。まぁ、絵を描いてない分、今の方が多少マシだがな」


「はは、そうだったね」


 ラウラは壁外であろうとも、絵に夢中になってしまうとテコでも動かなくなってしまうので、その度にこうしてリヴァイが担いでいるのだ。

 リヴァイにとっては迷惑な話だろうが、そのおかげで兵団は貴重な絵を得ている。

 苦労をさせているリヴァイには気の毒だが、その苦労を差し引いても十分なお釣りがくるほどの収穫をラウラは毎回の壁外調査でもたらしてくれている、とエルヴィンは思っていた。

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