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【進撃の巨人/リヴァイ】君が描くその先に

第23章  成果


 そう言って司令が後ろを見ると、そこには数人の兵士が立っていた。

 エルヴィン団長やリヴァイ兵長とはすでに面識があるらしく、彼らは軽く会釈をした後、私に歩み寄ってきて手を差し出した。


「イアン・ディートリッヒだ。よろしく、ラウラ」

「リコ・ブレチェンスカだ。あんたの絵には、私も興味がある」

「俺はハンネスってんだ。俺も見たことがあるぜ。本当にすげぇ絵だ」


 それぞれと握手を交わして、私も再度名乗り、頭を下げた。

 顔をあげると、3人がまじまじと私のことを見つめていたので、またもやドキッと心臓が跳ねた。


「…しっかし、こんなに若いお嬢ちゃんが、あんなに凄まじい絵を描いているとはねぇ…」


 顎に手を当てて、本当にしみじみといった感じでハンネスさんが言う。
 背がすごく高いけれど、「気の良いおじさん感」がそこはかとなく漂っていて、全然威圧感を感じない。


「全くですね。ラウラの挿絵が入った教本で勉強できる今の訓練兵達は、本当に幸せだ」


 リコさんは私の背中に、ポンと手を当てる。とても小柄な人で、私と大して変わらないのではないだろうか。
 メガネをかけた顔がとても理知的で、彼女の生真面目さが伝わって来るようだった。ちなみにとても美人だ。


「俺たちにも色々と話を聞かせてくれ」


 イアンさんはとても厳格そうな人で、リコさん同様に真面目そうな人だということがビシビシ伝わってくる。
 だけど、ただ厳しいだけじゃなくてとても頼もしそうな感じがした。


「おいおい、わしにもラウラと話させておくれ」


 そこにピクシス司令も参戦して、にわかに私の周りは賑やかになってしまった。

 私は初対面の人たちに囲まれて、緊張するやら嬉しいやらで、バカみたいにキョロキョロと首を振っていたのだった。

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