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【進撃の巨人/リヴァイ】君が描くその先に

第23章  成果


 仕方なくリヴァイは、ラウラをヒョイっと担ぎ上げエルヴィンの待つ本陣の方へと飛び立った。

 担がれたラウラはと言えば、全く意に介していない様子で、リヴァイの背に手帳を押し当てて絵を描き続けている。

 その後ろに、リヴァイ班とハンジ班の面々も続く。
 皆、このような光景は毎度の事であるし、ハンジという前例もあるので見慣れているつもりではいるのだが、ラウラの行動はあまりにも過激なので毎回驚かされている。


 ちなみにハンジは、ラウラと一緒に巨人の首をはね飛ばした後、首のない胴体の方を観察していた。

 首が蒸発してしまい、ラウラがガックリと肩を落とすのとほぼ同時に、ハンジもまた肩を落としており、傍から見るとこの二人の動きはそっくりだった。


 そんな彼女の方も、お目付け役のモブリットに引っ張られて渋々立体機動に移っていた。



 肩に感じるラウラの体重と、背中を机にされているというこそばゆさを感じながら、リヴァイは小さく舌打ちをした。

 絵を描いている時は、周囲の状況に一切気が払えなくなるというラウラのこの悪癖は、あまり改善していないようだった。

 リヴァイとしては、最近のラウラの様子から少しはマシになってきたのではと思っていただけに、頭を抱えたくなる。

 アトリエで絵を描いている時に声をかけると返事をすることが多くなったので、良い兆候だと喜んでいたのだが…。

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