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【進撃の巨人/リヴァイ】君が描くその先に

第17章  巨人捕獲作戦


 作戦は、エルヴィン団長からの許可を得た日から数えて約20日後に決行された。かなり急ピッチの準備である。

 当日は天候にも恵まれて、晴れ渡った空はどこまでも続いているように見えた。これなら視界も良好で、作戦決行には理想的である。
 私たちは駐屯兵団の管理するリフトを使い、壁外へ馬と共に降り立った。
 壁付近に巨人がいるかどうかは、その時次第である。常に多くの巨人がいる訳ではないので、タイミングによっては辺りに一匹も巨人がいないということもありうる。

 私たちは壁上からの観察により辺りに巨人がいないことを確認していたので、馬を走らせて少しずつ範囲を広げながら巨人を探した。
 ちなみに、私たちが出発に使用したのは、トロスト区の壁上ではない。
 捕獲した巨人を街中に連れて帰ってくる訳にはいかないので、街から少し離れた、突出していない部分の壁から出発したのだ。
 ここなら、ウォール・ローゼ領内にある調査兵団本部にも巨人を移送しやすいし、万が一脱走されても、付近住民に被害が及ぶ前に討伐できる。


「前方に巨人2体発見!!7m級と3m級と思われます!」

 周囲を見張っていた兵士が声を上げる。

「あちらからも、6m級と4m級が近づいてきます!!」

「よーっし、大漁大漁!このまま壁まで引き連れていくよ!いいかい?ラウラ、グンタ!」

「はいっ!」

 指揮官および援護班として壁外に出ているハンジ分隊長の指示に私とグンタさんは返事をすると、二手に別れてそれぞれ巨人に向かっていった。
 今回の巨人捕獲作戦にはリヴァイ班の協力も得ることができたので、囮役を私の他にはグンタさんが務めることになっていた。

 別れ際、グンタさんが声をかけてくれた。

「危険と思ったらすぐに周りの者を頼るんだぞ!無理をする必要はないんだからな!」

「はいっ!グンタさんも、どうかお気をつけて!」

 私たちは対象の巨人に一定間隔を取って近づき、興味を引かせた後、捕獲罠を設置してあるポイントに向けて走り始めた。

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