第6章 もう1人
颯太side
「えっと・・・俺と?2人?」
「はい!あ、もしかして・・・誰かと約束してたり・・・海堂先生とか。」
「いや、特にはねぇけど!(汗)」
なんでそこで晃の名前が出るんだ?!
・・・知ってるのか?
まさかな。
「じゃあ問題ないですね!午前中は駐車場整備ですよね!その後にクラスで会いましょう!」
「待て待て!教師と生徒が一緒じゃ周りの目が・・・」
「女装するじゃないですか。早めに女装すれば大丈夫ですよ!」
「えー・・・」
よく考えたら30手前の男が女装ってただの変態じゃねぇか!
「バレないですよ!先生は僕より少し小さいですし!きっと体型だって、女子と間違われますよ!」
嬉しくない!
ちっとも!
「・・・いいんじゃね?」
扉の前で立っている宏が言う。
何言ってんだ?
俺と回りたいんじゃ・・・
「別に周りもなんも思わねぇだろ。自分たちの事で精一杯だろうし。」
「は?けどお前・・・」
「じゃ、俺帰るから。」
「ちょっ・・・はぁ?」
なんで怒ってんだ?
俺なんか悪い事したか?
てか・・・
そこは俺と回るんだって引き止めろよな!
「それじゃ、僕も帰ります。明日楽しみにしてますね。」
「待て・・・えー・・・」
どうしよ・・・
やっぱり教師が生徒と一緒にいるのはまずいよな・・・
断らねぇと。