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先生、好きです。【R18】

第6章 もう1人


颯太side

「お・・・終わったー!」

伊藤が嬉しそうに拳を挙げる。
文化祭前日。
俺たちのクラスは残り時間30分を残して準備を終えた。

「皆お疲れ様!いよいよ明日が本番だけど、精一杯楽しもう!」

伊藤の言葉で終える。
皆やる気満々だ。

「ステージ披露は明日の15時だから忘れずにね!」

はーい、と全員が声を合わせる。
15時まではお化け屋敷をする予定だ。

「何とか終わったな。」

「そうですね。でも皆楽しそうで良かったです。」

職員室に戻り、明日の事の要項に目を通す。
午前中は駐車場整備か。
その後は自分のクラスに戻って見回り。
意外と暇な時間がある。

「颯太さん、明日なんですけど・・・」

「失礼します。颯太。」

「え・・・?」

「明日さ、一緒に回ろ。」

「なっ!?お前何言って・・・」

「暇だろ?」

「颯太さんは俺と回るんだけど?」

待て待て。
ここ職員室・・・
幸い誰もいない。

「は?そうなの?」

「いちいち揉めねぇで一緒に回ればいいだろ?!」

それでも2人は気に食わないようで。
しばらく言い合っていた。

俺は静かに席を外し、トイレへ。
いつになったら仲良くなるんだ?

「はぁ。」

「颯太先生!」

「伊藤?どうかしたのか?」

「明日なんですけど・・・」

「伊藤くん!」

「げ・・・すみません!また後で!」

女子が遠くから走ってきている。
その後ろにはまだ何人か。

伊藤は走ってそれから逃げる。

「待って!明日一緒に!」

「ごめん!先客がいるってば!」

あー・・・なるほど。
文化祭の誘いか。
あいつもモテるな。
もしかしたら晃と宏も。
だめだめ。
公私混合禁止!

嫉妬はしちゃうけど、我慢。

「・・・帰ろっかな。」
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