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先生、好きです。【R18】

第1章 イケメン教師と学年1の王子様


颯太side

「けど、そんなんじゃ、いつまで経っても何も変わらねぇんじゃないか?」

「変わらなくていい。お前らも。そのままでいて欲しい。」

「時が過ぎれば自然と変わっていくもんだよ。」

「わかってる。」

いっくんが言いたいことは分かる。

俺だってずっとこのままでいたい。
けど、人生何が起こるかわからない。
仕方のないことなんだ。

空気が少し悪くなり、3人とも一気に酒をお腹の中に入れる。

「店員さーん!ビール3つ!」

俺は3人分のビールを頼む。
今日は久しぶりに会ったんだ。
色々話したいことだってある。
酒を飲まなきゃやっていけない。

「あ、そう言えば!いっくん猫飼ってるの?!」

「あぁ。3ヶ月程前に拾った。なんで知ってんだ?」

「いや、ほら。プロフィールの画面変わってたから。」

「あー。なるほどな。」

黒猫で、まだ小さい。
いっくんって猫好きだったんだ・・・

「可愛いね!名前なんて言うの?」

「ヒカルとアタル。」

「「え?」」

将樹君と俺の声が被る。
ヒカルってあの光?
アタルは光の双子の兄の陽?

「ど、どうしてまたその名前に?(汗)」

「・・・拾う前に、光の声が聞こえたんだ。その声を辿ったらアイツらの所に来ていた。それに、目もヒカル達と一緒のオッドアイだったんだ。」

「なるほどね。それでその名前。」

「正直、ただ寂しかっただけかもしれない。何かが足りなかった。
けど、アイツらと出会ってからは寂しい気持ちが無くなったんだ。それに、性格もそっくりだし。まるで、あいつらが本当にいるように感じるんだ。」

いっくんの顔はどこか幸せそうだった。
久しぶりにその顔を見た気がした。
光がいなくなって以来見てなかったと思う。

少し安心した。

「そっか。良かったね。」

「あぁ。」

いっくんが幸せならいいや。
俺も嬉しいし。

その後からそれぞれ愚痴や思い出話をしながら、夜中まで飲んでいた。
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