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先生、好きです。【R18】

第5章 夏デート


颯太side

「その・・・颯太さんはこの先も俺らとこういう関係でいるんですか?」

「どういうことだ?」

「俺・・・颯太さんのことが凄く好きなんです。正直、独り占めしたいなって思ってます。けど、3人で付き合う事になってて複雑で。」

そんなの分かってる。
いずれはどちらかを選んでどちらかを捨てなければならない。
けど、俺の今のこの気持ちのままじゃ決められない。
2人とも好きなんだ。
同じくらいに。

「晃、お前らには申し訳ないと思ってる。でも決められないんだよ。同じくらい好きなんだ。」

「・・・分かりました。じゃあ、もっと頑張って颯太さんにより好かれないとですね。」

そう言ってはにかんだ笑顔を見せた。

「そうだな・・・」

晃、お前は充分頑張ってる。
悪いのは俺だ。

「あ、そう言えば!高校の時、どうして別れようなんて言ったんですか?ちゃんと聞いてませんでした。」

「あー・・・それは・・・イライラしてたんだよ。」

「え、俺にですか?!」

「そうじゃなくて色んなことに。受験と言い、ヒカルのことと言い・・・頭の中がぐしゃぐしゃになって色んなことにイライラしてたんだよ。で、勢いであんな事・・・」

晃は何も言わず、ただ目を点にして聞いていた。

「申し訳なかったな////」

「今更そんな事言われても・・・と言うか俺何も悪くないじゃないですか!?」

「うん。本当はまだ好きだった。」

「俺もですよ!?けど良かったぁ!俺何かしたのかと思いましたよ。」

「お前は何も悪くねぇよ。」

実は本当の1番の理由は苦しんでいる晃を見たくなかったからだ。
そんな事は言えない。
俺の能力を引き継いですぐ、晃は高熱に悩まされていた。
更には使い慣れるまでにも相当な量の体力を使い果たし、倒れたこともあった。

今では使い慣れた様で安心したが。

その姿が見るには苦しかった。
だから、俺から離れていった。
これが別れた事実だ。

「颯太さん!次ですよ!」

「お、おぉ!」

まぁ過去の事だ。
忘れよう。
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