第4章 2人の彼氏
颯太side
急いで職員室に戻り、次の準備をする。
その時丁度、後ろを保険の佐野先生が通った。
「あ、佐野先生。実は飯塚が熱あって、今保健室で休ませてるんです。勝手に体温計まで借りちゃいました。」
「構いませんよ?それより、飯塚君、熱はどのくらいあるんですか?」
「38°です。」
「結構ありますね。早退した方がいいかもしれませんが・・・本人に話さないと。」
「お願いします。あいつ、結構無理しちゃうんで。」
「はい。あ、でも、私昼から出張で・・・」
「あぁ、大丈夫です。俺が見てますので。」
「いいですか?ありがとうございます。」
佐野先生はぺこりと頭を下げ保健室に向かった。
午後は暇だし、俺が看てればいいか。
「あ、海堂先生ー!」
佐野先生が廊下で晃と話しているのが聞こえる。
晃も楽しそうだ。
仲良いよな、ほんと。
まぁ、佐野先生は綺麗だし、いい人だからな。
あ、俺、今嫉妬してる。
やっぱ彼氏っていう関係になると意識しちゃうし、素直になるんだな。