第4章 2人の彼氏
宏side
颯太が俺を心配してくれてる。
こんな事全然なかったのに。
恋人同士になったことで少しは意識持ち始めたのか?
「宏、何で行かないって言ったんだよ。」
「・・・颯太に会えなくなるから。」
「っ!////」
「少しでも一緒にいたいから。」
「わかったわかった////」
赤くなるのが可愛くてついいじめたくなる。
「着いたぞ。」
「・・・」
中に入ると先生はいなかった。
「あれ・・・いない。」
「みたいだな。」
「まぁいっか。熱測るぞ。」
「・・・うん。」
お互い何も言わず、微動だにせず見つめ合う。
「あーえっと・・・なに?」
「・・・え、測ってくれるんじゃなかったの?」
「っ!?////」
「・・・いやならいい。」
「あ、いや・・・そんなんじゃない・・・測る////」
あれ・・・断ると思ってた。
素直になってる?
「・・・腕、広げて////」
「・・・はい・・・」
颯太が、シャツの中を覗き込みながら温度計を入れる。
自分の身体が熱いせいか、颯太の手が当たった瞬間ひんやりと感じた。
「・・・挟んで・・・////」
あ・・・顔真っ赤・・・
可愛い。
「颯太・・・ありがとう。心配してくれて。」
「当たり前だろ・・・生徒なんだし・・・////」
「それだけ?」
「・・・彼氏・・・だから・・・////」
「ぷっ・・・ははは・・・よく出来ました。」
そう言って颯太の頭を撫でる。
俺より背の低い颯太は上目遣いで俺を見つめる。
この眺め最高・・・