• テキストサイズ

先生、好きです。【R18】

第1章 イケメン教師と学年1の王子様


颯太side

ある居酒屋に入ると「いらっしゃいませー!」っと大きい声が響き渡る。

俺は店の中をキョロキョロと見渡し、ある人物を探す。

あ、いた。

「ごめん!遅くなっちゃった!」

「おー。お疲れ。」

「何頼む?」

「そーだなー・・・2人は何?」

「俺らはビール。」

「じゃあ、俺もそれで。」

この2人は高校の時の同級生。
いっくん(樹輝君)と将樹君。

「はぁー!疲れたよぉ!!」

「担任持てたんだって?」

「そうなんだけど・・・」

いっくん達と会うのは一年振りくらいだ。
仕事で中々会えなかった。
だから、今日はかなり楽しみにしていた。

この2人も実は能力者だ。
将樹君は速く移動することができる。
いっくんは少し特殊。
かなり強い能力で、どんな物でも手に触れずに破壊することが出来る。
あまりにも強すぎるため、自分では制御出来ないらしい。
だから、制御する事が出来るペンダントを首から下げている。

将樹君は警察官で、いっくんはある有名会社の社長を務めている。
いっくんの家はお金持ちでそこのおぼっちゃまだ。

「何か嬉しくなさそうだな。」

「・・・晃がさ・・・副担任で俺、アイツの指導担当になったんだよ。」

「晃って・・・元カレのか?」

「そう。別れたのにやり直したいってしつこいんだよ。」

「なるほどな・・・。」

「まだそれだけならいいんだよ。」

「まだ何かあんのか?」

将樹君が首を傾げて尋ねる。

「うん。ほら、将樹君覚えてる?いっくんがいた、養育施設に行ったとき。」

「あー、そんな事あったな。」

懐かしいと言いながらビールを飲む。

「その時にさ、『ヒロくん』っていたじゃん。あの子が俺のクラスの生徒でさ。・・・まだ昔の事忘れてないみたいで・・・」

「何かあったか?」

「『大きくなったら迎えにいく』って言われたんだよ。その時はまだ小さいから忘れるだろうって思って、縦に頷いたんだけどさ。・・・まさかまだ覚えてるなんて・・・」

「・・・そいつにも告白されてんのか?」

「そうなんだよねー。毎日疲れる。嫌って断ってるのに2人ともしつこいんだよなー。」

/ 129ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp